予想≒リスニング

とにかく人は想定外の音(言葉)は聞き取れません。が、前後関係がわかると、聞き取れる音がかなり多くなります。

【例】「っしたー!」

これだけでは、意味がわかりません。
しかし、前後関係があると・・・

仕事を終えて、若い男性が先に帰る時に皆んなに向かってひとこと、

「っしたー!」

・・・とあると、

「おつかれさまでしたー!」

と言っているであろうことがわかります。
同じように、英語で聞く時も、前後関係から言うであろうことを予想すると聞き取りやすくなります。

よくあるのが、海外旅行中レストランで食事をする時。英語力が初級・初中級の方が陥りやすいワナがあります。
ロサンゼルスのカリフォルニアキュジーヌの高級レストランであなたはメニューを見ています。そして仮にあなたの英語力は初中級とします。
そこへ、アメリカ人の店員が来て

「ペラペラっ、ペラペラペーラ?」

と英語で話しかけられます。

リスニングのコツ

ある程度の英語を聞き取れる人だと、一生懸命何を言っているのかを聞き取ろうとします。
というのも初中級の英語力ですと、集中しないと聞き取れないからです。

しかし、それがワナです。
一字一句を追っかけていくと、逆に中々聞き取れません。しかも、話し始めの英語はとっても聞き取りにくいのです。

ではどうするか?

想定していないことは聞き取れないとするならば、逆に予想しながら聴けば、聞き取れる可能性があります。

たとえば、レストランというシチュエーションで
あなたがメニューを見ています。そこへ店員が来ました。
このシチュエーションだったらまず間違いなくその人は注文を取りにきています!ですので、あなたは以下の言葉を予想しておけば良いわけです。

・Hello! / Good evening!
・May I help you?
・Are you ready (to order)?
・Do you want something to drink?
・What would you like?

そうすると、店員が喋った時に全てが聞き取れなくてもキーワードが聞き取れます。

・・・drink?
とか、

・・・ready?
という感じです。

これでコミュニケーションが出来ると思います。
一生懸命に集中して聞くことよりも、

大体こういうことを言ってるはず!

と、表情を見ながら推測することが大事です。
もっと極論を言うと、聞き取れなくたって構いません。

もう一度このシチュエーションです。
レストランであなたがメニューを選んでいます。アメリカ人の店員が来て、何かを言いました。

アメリカ人の店員「ベラベラベラっ。ベラベラ?」

あなた「Ok, I will have this one, please.」(すまし顔で)

アメリカ人の店員「ベラベラっ。」

あなた「Thanks!」(ニヤリとしながら)
リスニングのコツ

大体85%の確率で、これで問題ないはずです。
このやり取りをあなたのご友人が見たらきっと、

「あんた、いつ英語喋れるようになったのー?
普通にやり取りしてるじゃなーい。」

と言われます!
ちなみにこのやり取りの仕方は、経験上15%くらいの確率で失敗するので注意してください。
話の途中に、「肉の焼き方は?」、とか「デザートはどうします?」・・・とかが入っている可能性がありますので。

極論を展開してしまいましたが、英語はナントナク聞いている方が聞き取れると思います。
ニューヨークで全く英語が話せないビジネスマンと食事をしていた時のこと、注文した食事がいくら待っても出てきませんでした。私は英語を喋りますので店員に、食事が遅いけどどうしたの?と聞きました。すると店員は訛りのある英語で

I'm sorry but we've xxx xxx party. So xxx xxxx xxxxx.
と早口で言い、

So please xxxxx xxxxxxxx xxxxxxxxx xxxx drink xxxx xxxxx.
と続けました。

そしてドリンクメニューを私に差し出します。

えーっ・・・

恥ずかしいことに、彼が何を言っているか聞き取れませんでした。同席のビジネスマンが英語が喋れない分、自分が聞かなきゃ!と思い、
また、「アレ?英語喋れるんじゃなかったでしたっけ?」と言われたくなかったのでいつにも増して、真剣に一生懸命英語を聞いたのですが惨敗。

やばっ!

っとオロオロとしていたら、同席のビジネスマンが

「どうやら、今日は忙しいみたいですね。お詫びにドリンクが無料だそうです。選びましょう。」
と言いました。

おおーっ

「えっと・・・、今のって、そう言ってましたっけ?

「ええ。 全部はわからないですけど、そうだと思います。違いますか?」

結局、その英語の喋れない方の聞き取りは大正解でした。さすがビジネスマン。レストランでのシチュエーション的に、

食事が遅れた

理由 (普通に考えたら、「忙しいから」)

お詫び (「飲み物を飲んでちょっと待って下さい。タダで結構ですので」)

ドリンクメニューを渡す
となっていると思ったのです。

だから英語が喋れなくても、キーワードが聞き取れて話がわかったのです。
恐らく、
party, busy, sorry, drink, for free

が聞こえたのだと思います。
これには感服しました。リスニングというテクニックよりもコミュニケーション能力が大事なのだと改めて気付かされました。

以来、ある程度の勘違いは織り込み済みでノリで聞き取るようにしてます。
相手は人間、目を見て堂々と聞けば何とかなります。リスニングのCDを聞くだけではなく、状況判断や空気を読むだけでリスニングは飛躍します。
みなさんもぜひがんばってください!

・・・はい。
私もがんばります。

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