ワンナップ英会話20年の歩み

1.英会話教室立上げ前夜

ワンナップ英会話を立ち上げる前

私は海外留学経験や駐在の経験はありません。就職氷河期の頃に就職活動を経験し、新卒で大手電機メーカーに就職しました。就職をして着任した部署は生産管理部。入社した会社は当時いち早く生産をアジアの国々に移し、海外生産比率が9割に達していたこともあり、生産管理部では英語が必須でした。海外留学経験が無い私は、毎日必死に英語の電話対応をしたり、英語でメールやファックスを書いて送っていました。その後商品企画部に移った私は、様々な国に出張して市場調査をし、新製品の説明などを英語で行うようになりました。当時は英語の堪能な先輩や上司の真似をして練習を繰り返し、英語は少しずつ上達していきました。

その後、勤めていた会社が業績不振に陥り、業界最大手の企業に吸収合併されることとなりました。若かった私は会社に残ることが可能だったのですが、吸収された側の人材が新たな会社で順調にキャリアアップしていくのは難しいかもしれないと考え、退職を決意しました。当時の私は仕事上で必要な英語なら話せるようになってきていた為、英語学習や教育に関心を持ちはじめていた頃でした。

ワンナップ英会話創業

2002年。私は前職で働きながら身に付けた英語スキルと英語学習ノウハウをもとにワンナップ英会話を立ち上げました。当時はグループレッスンを主体としたスクールとしてスタート。ところが実際にレッスンを開始すると、マンツーマンレッスンの受講生の英語力の伸びがグループレッスンの受講生よりも随分と速いことに気づきました。スクールはグループレッスン仕様の内装(グループレッスン用の小部屋を設置)を施していたのですが、マンツーマンレッスンの優位性をわかってしまった以上、アクションを起こさないわけにはいきません。前職で商品企画部にいた時に、クオリティの優位性がいかに重要かを味わってきましたのでワンナップ英会話はマンツーマンレッスンに特化することにしました。

2.サービス拡充の紆余曲折

マンツーマンとグループの違い

マンツーマンレッスンが優れているのはグループレッスンに比べて圧倒的に話す量が多い点です。生徒4人のグループレッスンに対して生徒一人のマンツーマンは4倍の会話量が確保できます。また、他の生徒さんに遠慮をすることなくじっくり話せる点もアドバンテージです。

しかし、マンツーマンレッスンの最も優れた点は、一人ひとりに合わせたオーダーメイドのレッスンとカリキュラムを実施出来る点です。英語学習の目的が仕事なのか、趣味なのか。仕事が目的の場合は、業種や職種は何で、どういったシチュエーションで英語が必要なのか。また、TOEICが同じ点数でも文法や単語が優れている方もいますし、リスニングが強い方もいます。また、TOEICのスコアは高くないのに、結構話せる方もいれば、TOEIC高得点でも殆ど話せない方もいます。

そういったそれぞれの状況を踏まえて、個々に向けた最適なレッスンプランで受講できるのはマンツーマンレッスンの優れた点です。

英会話レッスンのカリキュラム

オフィスの様子

そこで、ワンナップ英会話ではカウンセリングを重視し、生徒さんの現状を徹底的にヒヤリングしてカリキュラムをオーダーメイドすることにしました。創業当時から製作していた教材も、全てマンツーマン用の教材として作り直しです。大学時代にお世話になった英語の教授にシラバスの全体像を相談し、必要な文法事項やシチュエーションをカバーする教材の製作に入りました。世界で使われているメジャーな英会話教材をいくつも取り揃え、チャプターやユニットを全て確認し、少なくともそれらに相当する全ての項目をカバーするレッスンが出来るように教材を開発しました。教材の開発においては、日本人学習者の視点も考慮しています。これらの教材は多種多様な生徒さんに合わせて、使用する教材の組み合わせを自在に変えることで100人100通りの学び方が実現できるようになりました。

教材の開発はネイティブ講師と共に行ったのですが、陣頭指揮は私が執りました。しかし当時は日本人の私がリーダーとして教材を開発することに懐疑的な講師もいました。「お前は英語のティーチングの経験がない!だから教材開発はネイティブが担当するべきだ!」と何度も言われました。しかし、ネイティブは学習者としての経験がありませんので、議論(喧嘩?)を重ねながらすり合わせをする日々でした。

教材の種類や量が増えてくると、生徒さんにとってより適したカリキュラムを組むことが出来るようになりました。製作した教材を使ったティーチングのメソッドもどんどん向上されていきます。

英会話を速く上達する方法

しかし、それでもまだスクールとしては完璧とは言えない状態でした。これは自身の経験でもわかっていた事ですが、英会話は自主学習(自宅学習)が重要で、それが伴わないと上達のスピードを上げることが出来ません。そこで、自宅学習の内容も提案できるように、アドバイザーのカウンセリングスキルの強化を図ります。アドバイザーはカリキュラムをカスタマイズするだけでなく、自宅学習についてもアドバイスをするようにしました。良いカウンセリングが出来ると、生徒さんの上達のスピードが上がることから、毎晩のようにアドバイザーで集まって、カウンセリング内容をシェアし、フィードバックを返し合いました。また第二言語習得の研究理論など、さまざまな英語学習理論を勉強して、アドバイザーとしてのスキルを上げていきます。

英会話 文法知識の獲得方法

ネイティブによるマンツーマンのレッスンはスピーキングの上達に直結しますが、文法に関しては日本人から説明を受けた方が圧倒的に効率的です。したがって、マンツーマンのスクールではありますが、文法講座(5文型、前置詞、時制、助動詞)を開発しました。これらの講座は、集団講義形式で且つワークも取り入れて、誰でもわかりやすく楽しみながら文法を身に付けられるように腐心しました。現在も大変好評を得ているサービスです。講師は代表の私が務め、有難いことに高い評価を受けて大学の生涯学習講座にも採用され、同じ内容の授業を大学でも実施・登壇するようにもなりました。

英会話初心者が上達するために

オフィスの社長

文法講座を開発した時に初級者の方が英語スピーキング学習の仕方を体験学習できるワークショップ(スピーキング講座)も併せて開発しました。英会話初級の方が上級者がどのように英語を話しているかを実体験できるこの講座は、受講した生徒さんから好評を頂いています。「全員この講座は早い段階で受講すべき」との声を多数頂き、現在では必須の講座としてご案内しています。このワークショップは企業の英語研修でも採用され高い評価を頂くことになりました。

英会話4技能の上達をフルカバー

英会話教室の本質は「英語が上達すること」ですので、この他にも英語の総合力の向上の為のサービスは積極的に開発を続けました。リーディングのワークショップ(英語の読み方研究会、通称“読み研”)や、ライティングのホームワークもそういった一環でリリースしています。レッスンでスピーキングとリスニングを向上させ、リーディングやライティングはそれぞれワークショップやホームワークでカバーし、英語の4技能全ての技能を上達させることが出来るマンツーマン英会話スクールとなりました。

英語学習のモチベーション維持の方法

スクールの様子

4技能を全て向上させる方法やサービスは取り揃えましたが、英語は一朝一夕で身に付くものではありません。立てる目標にもよりますが、数か月から数年かけて身に付ける必要がある為、モチベーションの維持や学習の習慣化がとても重要になってきます。英会話教室を長らく運営する中で、レッスンに来なくなってしまう人を如何に減らすかが大きな課題となってきました。そこで、季節ごとにイベントを実施し、多くの生徒さんに来てもらい英語学習の刺激を常に与えられるようにしました。他の生徒さんや講師とお酒を飲みながらリラックスして交流する機会を創出することで、イベントに参加した生徒の皆さんのレッスン受講率は上がっていきました。またカウンセリングの頻度を12レッスンに一回と業界でも最高頻度のカウンセリングを実施することで、モチベーションの低下を防ぎます。それでも一か月以上受講がない生徒さんに対してはスクールから電話を入れて予約を促します。(挫折させないために徹底してフォローします)学習は続けていれば英語は必ず上達していきますので、考えられる施策を全て打つように日々尽力しています。

第二言語習得の研究と英語コーチング

自宅学習がうまく進められないという方に対しては、自宅学習の指南をより具体的に(スケジューリングと教材の選定まで)行い、更に日々の自宅学習をチェック・フォローするサービスとして、2018年より英語コーチングサービスをリリース。もともとレッスン受講をして頂いている生徒さんに向けたサービスですので、既存の英語コーチングのサービスよりも低価格で設定し、レッスン受講との併用がしやすいように配慮しました。生徒さんの学習指導は20年近くに渡り実施していて、自主学習指導のノウハウは豊富です。アドバイザー自らもTOEIC900点の取得を義務付けていますので、殆どのアドバイザーが仕事をしながらTOEIC900点を取得。経験に基づく学習のスケジューリングや学習の為のセルフマネジメントのスキル・ノウハウがあります。また社内の第二言語習得の理論を研究する分科会があり、科学的な知見に基づいた理論を生徒さんが実践化出来るようにし、コーチングに役立てています。

アクティブラーニングする英会話教室

アメリカの国立訓練研究所によると、学習の定着率は受動的な学習よりも主体的な学習の方が高いとされています。英語学習はモチベーションの維持と密接な関係がありますので、とにかくモチベーションを持って、主体的に学習できる環境づくりが必要だと考えました。そこで、2019年から生徒さんと修了生限定の英語学習コミュニティToneUPを立ち上げ、フェイスブックのクローズドのコミュニティの中で学習仲間との関わりを創出しています。ToneUPでは、無料の勉強会を実施したりネイティブ講師によるプレゼンテーションを実施したり、様々な機会を提供しています。学習仲間とのゆるやかな繋がりがモチベーションを支え合います。また、英会話スクールを卒業したあとも学習仲間がいて、学習機会や英語に触れる機会を提供し続けることによって、英語力の維持向上に役立てて頂きたいと考えています。ToneUPは英会話教室修了生の為の出口戦略でもあります。

オンライン英会話は上達するか?

オンラインレッスンの様子

ワンナップ英会話はもともと、対面のスクールとしてスタートしましたが2020年の新型コロナ感染拡大に伴い、基本的に全てのサービスをオンラインでも受けられるように展開しました。もともとは既存の生徒さんがこれまで通りレッスンが受けられるようにオンライン対応したのですが、結果として立地の問題がなくなり、今では日本各地のみならず、海外からも受講する方がいらっしゃいます。

オンライン英会話は中上級者がアウトプットの機会として利用するには優れたサービスですが、初心者やインプットが足りていない方にとっては難しいと言われています。実際大手オンライン英会話の代表と話をした時には、初心者にはオンライン英会話は向いていないと仰っていました。そこでオンラインでも文法講座やカウンセリング、リーディングのワークショップを展開し、且つ最適なカリキュラムをオーダーメイドで組んでフルサポートをすることによってその点を補い、高い継続率を維持するようにしています。

3.英会話教室の本分

フルサポートする英会話教室

受付の様子

創業から20年近くに渡って、生徒さんの英語力向上に向き合ってきた結果、サービスの内容は随分と増えました。英会話スクールは英語が上達しなければ全く意味がありませんので生徒さんの上達に関わる事は常に考え、積極的に新しいサポートを取り入れてきました。私は現在でも講座やセミナーに登壇して生徒さんとの直接的にコミュニケーションをとらせて頂いており、みなさんの学習進捗を確認してより良いサービスを検討しています。長きに渡って英語教育に関わった経験で分かったことは、100人100通りの学び方があり、個々の最適な学び方を一緒に見つける事が重要だという事です。(この点は第二言語習得の研究でも言われていることです)全方位にフルサポートすることで、挫折を防ぎ、確実な上達を目指します。

ワンナップ英会話の目標

私自身も多くの生徒さんと同じように、日本で仕事をしながら英語を学習し身に付けました。現在はTOEIC985点を取得しています。しっかり学習すれば日本でも英語は必ず身に付きます。とはいえ、英語を身に付けるまでには様々な紆余曲折がありました。前職で英語がうまく話せずに、悔しい思いをしたことは一度や二度ではありません。商品企画部で働いていた時には、人一倍努力して練りに練った新商品を下手な英語でプレゼンテーションして、欧州のローカルスタッフから集中砲火を浴びた事もありました。(それはもう酷いものでした・・・)英語が理由で、やりたいことが出来ない事や、過小評価される事はとてももったいない事だと思います。 逆に英語が出来る事で広がる世界はとても大きいです。言語の壁を越えて、豊かな人生を歩む為に、英語で苦しんでいる人たちをサポートし日本や日本人のプレゼンスを上げていく事ができたら大変嬉しく思います。

英語が苦手だった過去

中学・高校の頃は英語が苦手で本当に嫌でした。過去形と現在完了形の区別がつかず挫折したまま戻る事が出来ませんでした。しかし大学受験でついに英語から逃げられなくなって観念して勉強し、英語の基礎を身に付けました。新入社員の頃の私の英語力は決して褒められたものではなく、TOEICを受けた事すらありませんでした。ですから、前職で一緒に働いた上司や先輩、同期、後輩は現在私がTOEIC985点を取得し、英語学習書を出版し、英会話スクールを運営していることはとても奇異に映ることだと思います。実際、私自身もまさか英会話教室を運営することになるなんて、一ミリも考えたことがありませんでした。

Achieve your unexpected goals!

ゴール達成

ひょっとしたら皆さんも英語が話せる自分や、身に付けた英語で自分が何を成し遂げるかを想像出来ないかもしれません。ですが現在の皆さんには無限の可能性があります。私がそうだったように、みなさんが英語学習をしたその先で、今はまだ予想すらしていない夢を掴んで頂きたいと思っています。

ワンナップ英会話のビジョン

ワンナップ英会話はまだ完璧なスクールではなく、常に発展途上の段階です。これからも生徒の皆さんの声を聞きながらより良いスクールを作っていきたいと思います。英会話スクールの本分として、みなさんの英語力絶対上達はキーコンセプトとしてこだわり続けますが、一方で私は皆さんがワンナップ英会話で学ぶ事を通して、学びのあるライフスタイルを実現して欲しいと思っています。ワンナップ英会話で身に付けた学習習慣(=学びのあるライフスタイル)によって、受講修了後の人生が充実したものに変化していくと嬉しいです。

英語学習は短期間で完結するものではないからこそ、学習に取り組む期間そのものを楽しみ、学習を通して人と関わりを持ち前向きな刺激を得られるように、これからも真摯にユーモアを忘れず尽力していきたいと思います。

<代表者略歴>
中央大学卒。大手電機メーカーに入社し、アジアにおける生産管理やグローバル商品の企画を担当。海外留学・駐在経験ナシでTOEIC985点を取得。2002年、ワンナップ英会話を立上げ、現在は新宿・品川・銀座・恵比寿・横浜に5校を運営。2015年より和の綜合学院「HiSUi TOKYO」の運営を開始。外国人向け茶道・抜刀・書道の学びの場を提供。企業におけるグローバル人材育成研修に多数登壇。著書に『新社会人の英語』『場面別・職種別ビジネス英語フレーズ3200』『基本英文法をおさらい 英会話のための英作文トレーニング448』(クロスメディアランゲージ)がある。

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