英語にまつわる短篇小説の記事一覧
冬の木枯らしが吹く夜、高橋は自宅で最終調整を行っていた。 いよいよ明日は試合本番である。この日のために全てを賭けてトレーニングをしてきた。 好きな読書もここ半年は封印し、その準備にあてた。試合一週間前...
2015年12月13日。 12月に入り夕方の気温はめっきり低くなった。通っている英会話スクールのクリスマスパーティーに向かう道すがら理絵は襟を立てた。日曜日の丸の内はビジネスマンは殆どおらず、クリスマ...
木谷正孝はパンプキンの被り物を着込み、鏡の前に立った。 鏡の向こうには、かぼちゃから手足が生えた人間がこっちを覗き込み、怪訝な表情をしている。 こんなものなのだろうか・・・? 木谷は通っている英会話ス...
ふと気が付くと、赤いオープンカーに乗って、理絵は彼と一緒に高速道路を疾走していた。メーターを見ると時速160キロ近くで、ものすごい速さで景色が流れていく。尋常ではない速さで運転する彼の姿は鬼気迫るもの...
魔法のランプがあった。 昔、絵本に載っていた絵の通りの、まさしくイメージ通りの魔法のランプである。なぜそこにあるのか、いつからそこにあるのかはわからない。しかし、物語のアラジンが持っていたと思われるそ...
品川駅はいつにもまして、多くの人で賑わっていた。街はいたるところでクリスマスソングが流れ、道行く誰もが幸せそうに見える。大きな紙袋を抱え家路を急ぐ中年の男性。コートに身を包み寄り添って歩く家族。携帯を...
フランスに代表される印象派の絵画は実は日本画の影響があったといわれる。 1867年、パリ万博に出展した幕府や薩摩藩、佐賀藩は安藤広重の浮世絵を紹介した。当時、日本画の平面構成による空間表現や鮮やかな色...
江戸時代、日本は幕府の命により外国との付き合いを禁止する「鎖国」の状態であった。 しかし1853年、ペリー提督が黒船に乗って浦賀に現れ、事態は急転する。開国を迫られた幕府は猶予を求め一旦保留と るが、...
店内は一面にパンを焼く甘い香りが漂っていた。三十分ほど行列に並んでやっと入ることができたパン屋は銀座の外れの高架下にある。明るい北欧家具で統一された店内には、小麦色に焼けた三種類の食パンがズラリと並べ...
‐松永の場合‐ 新宿三丁目に、その飲み屋はあった。店名を「どん底」という。名前が気に入り、ひどく落ち込んだ時には、何となくその店に足が向いた。 松永は3ヶ月前に外資系の技術商社に転職し追い込まれていた...
空港を出ると、雲ひとつない青空が広がっていた。9月にしては空気がひんやりしている。新谷美和はロンドンのヒースロー空港に降り立ちドキドキする胸を押さえた。 タクシー乗り場にいくと、真っ白なひげを蓄えた小...
英会話研究所所長
英会話研究所の研究員
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